映画『すばらしき世界』

アマプラでおすすめに上がってきたので見ました。

『すばらしき世界』

主演は役所広司。

刑務所上がりの元暴力団。やらかしたのは殺人。


---ここから先ネタバレ含みます---


元受刑者ということで生きづらさを感じながらも周りの人間に支えられて…みたいな説明文だったので、やらかしたことを後悔しながらつつましく生きてるおじさんの話だと思い込んで見始めたが、意外と出てきてからも荒くれる場面があったりする。


出所後、仕事を探すときに、

『車の免許は切れてるけど講習うければ運転手でやってける』

『刑務所で剣道の防具を縫ってたから内職でやっていける』

みたいな感じで、簡単に仕事は見つかるような言いっぷりだったのが、世の中舐めてかかってる人にありがちだなぁと思いつつ、まあ私自身も少なからずそういう思いがあったなぁとズシンときた。



実際はうまく仕事に就くことができずに、またヤクザに戻りかけたりもするのだが、タイミング悪くというか良くというか、世話になりはじめた親分さんのところに警察が来て、姐さんに逃げるよう言われ、やはりまともな道をすすむことになる。


最終的には介護施設で雇ってもらえるのだが、この映画で良かったところは、主人公の周りの人たちが本当に親身になって考えてくれてること。

主人公は、世間知らずの荒くれ者で面倒くさいおじさんだけど、真っすぐで純粋なところが魅力で、力になりたいと思わせる部分なんだろう。


就職祝いの席で、身元引受人の弁護士(橋爪功)の奥さん(梶芽衣子)が、

「みんなそんなに真面目に生きてないのよ。みんないい加減にやってるの」

みたいことを言って、人が争ってても見て見ぬふりをすることもうまく生きぬくコツだ…とアドバイスする。


確かにそうなんだよね。

学校でも会社でも、そうやってる人が結局得をするみたいな節はある。


その言いつけを守って、介護施設でのイジメを見ても見なかったことにして、周りに合わせてやり過ごすのだが、それはすごくすごく辛かったと思う。


高血圧で薬を飲んでいた主人公。

最後は部屋で亡くなってしまいますが、その時に、イジメにあった同僚(障がい者)からもらったコスモスの花を握っている。

見て見ぬふりで生じたストレスからの症状悪化が死因かもしれないですね。



この映画、役者さんたちがみんないいです。

みーんな私の好きな役者さんです。

特に北村有起哉さんは最近マジで好きです。


仲野太賀さんは、役がハマり過ぎてて一瞬誰だか分らなかった。

こういう役柄見たの初めてかもしれないけど、すごく合ってて良かったです。


そして主人公の役所広司さん。

ほんとスゴイ役者さんですね。演じてるって感じじゃない。役に乗り移ってる感じ。

カッコイイ。


※セリフとかはうろ覚えなので違っていると思いますが、その点はご了承ください。

〈画像はすべてフリー画像〉


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